実務家リアル講義

【REPORT】一芸を身につけ、そこに一生をかける

REPORT

ミライシップには様々な考えや信念を持って働く社会人に講義をしていただく時間があります。今回はシーエー・モバイルの高橋雄一郎さんにお越し頂き、ご自身の経験とともに仕事との関わり方から人生における信念についてのお話をお聞きしました(執筆:志田 結/青山学院大学 総合文化政策学部 2年)


1.仕事との関わり方

高橋さんはシーエー・モバイルに入社されて、様々な仕事を経験してこられました。まずは営業を、その次にサイト運営の企画を、そして現在は人事というお仕事をされています。では、高橋さんはどのように仕事と向き合っているのでしょうか。そこにはしっかりとした「欲求」という軸がありました。高橋さんは今までの人生を振り返り、自分は貢献欲求が強いということを見出し、その欲求が満たせる企業に就こうと考えたそうです。そして、自分のように欲求を満たすために仕事を選んでもいいのでは?と言います。そうすれば次の欲求が出てきて、それを満たそうと努力する。満たされればまた新たな欲求が出てくる。そういったことを繰り返すことで、さらなる高みへと行けるようになると言います。そして、仕事には「need=求められること」「can=やれること」「want=やりたいこと」の3つがあって繋がっており、needの仕事に答えていくとcanが増えてwantが生まれる。それこそが欲求となるそうです。そして、新たな欲求が新たなneedを生むとも。これが繰り返されることでどんどんと高い段階へと登ることが出来るそうです。高橋さんは人を許容しつつも、欲求を満たすという軸をきちんと持てばブレないと言います。そして、それがあるから人に信頼されるとも。この考えこそが高橋さんがどの立場に就かれても、どのような仕事をされても必要とされ続ける理由なのだろうと思いました。

2.一芸を身につけ、そこに一生をかける

「一芸を身につけ、そこに一生をかける」高橋さんはそういった生き方をする為に、今はその一芸を模索している最中だそうです。その背景には高橋さんの深い後悔がありました。高橋さんのお父様は噺家をされており、幼いころからお父様のお師匠の家に一緒に通って親しくされていたそうです。お師匠は常に笑顔で人を笑わせる方だったそうで、それはお師匠の奥様が亡くなられたときでも変わらなかったそうです。そのとき高橋さんは、お師匠はつらいのを我慢しているのだろうと思う一方で、長年連れ添って愛情が薄れてしまったのだろうかともほんの少しだけ考えたと言います。しかし、お葬式からしばらくしてお師匠を訪ねた高橋さんはほんの少しでもそう思ったことに後悔しました。そこには元気はつらつと皆を笑わせていたお師匠の姿はなく、最愛の妻を失ってやせこけたお師匠がいたからです。お師匠は自分がどんなにつらくても、人を常に笑わせるという信念を貫き通していたのです。その信念は身体に染み付いた芸のひとつと言っても過言ではありません。そういったご自身の深い後悔の経験から、高橋さんはお師匠の常に人を笑わせるといったことのように「一芸を身につけ、そこに一生をかける」という生き方をやっていきたいとお話されていました。

3.最後に

お師匠のことを涙ぐまれながらもお話ししてくださった高橋さんに、私はなんて素直な方なのだろうと思いました。きっと進んで話したい内容ではなかったはずです。それでも私たちのために、ありのままをお話しくださいました。でも、だからこそ今回の高橋さんのお話しは胸に刺さるものがありました。「やりたいことがわからないなら、心のままに動いて欲しい。」私たちにそうむけて、高橋さんは締めくくられました。自分の気持ちに、欲求に素直に従うこと。そこから始めて自分なりの信念を見つけ、その信念を貫く生き方をしていきたいと深く思いました。

<執筆者プロフィール>

志田 結(しだ ゆい)/青山学院大学 総合文化政策学部 2年
1997年、山口県山口市出身。ミライシップ14期生。就職活動に対する漠然とした不安から、なにかに努力したいと思ってミライシップに参加。現在は数字管理課に所属し、ミライシップ生の営業活動の施策を数字の面から打ち出す活動などをしている。

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