実務家リアル講義

【REPORT】ワクワクをすべての人に。/株式会社アソビュー

REPORT

ミライシップでは企業の人事の方にお話しが聞ける「人事交流会」がありますが、今回はその一環として様々なテレビ番組でも取り上げられている株式会社アソビュー様の本社にお伺いし、人事を担当している島根宏幸様にご教示賜りました。主に会社についてや島根様のキャリアに対する考えをお話していただきました(執筆:木村光希/法政大学経営経済学部1年生)

・株式会社アソビュー https://www.asoview.co.jp


①会社について
-アソビューとは-

人が幸せに生きていくためには、物の充実と心の充実という2つが必要です。今の社会には物が溢れ、求めれば手に入る時代ですが、心はどうでしょうか。アソビューは余暇時間を使って「心」を充実させることで人を幸せにしようと考えています。「ワクワクをすべての人に。」をミッションとして掲げ、今までにない「遊び産業」を創造している会社です。

-今までにない遊び産業とは-

島根氏の言葉を引用すると「遊び=余暇」と定義づけられます。つまり遊び産業とは余暇に行われる経済活動を意味します。レジャー市場、エンターテイメント市場、スポーツ市場など様々な遊び市場は人々の余暇時間に盛んに行われています。そのようななか、アソビューはこれらの市場を線引きせずに、大きく捉えることで生活者の視点に立ったて新たな遊び市場で産業を展開しています。
また、アソビューは「日本の余暇に対する感覚」も遊び産業を通じて改善しようとしています。外国では余暇のことをホリデーやレジャーなどといい、神聖な日として大事にされています。それに対して日本は暇が余るというように、休むことに対しての抵抗が残り、文化として浸透していないのが現状です。島根氏は「生きるために必要な経済的活動の時間も大事であるが、この余暇時間を遊び産業を使って、日本全体でもっと充実できるようにしていきたい」とおっしゃっていました。

-事業紹介-

では具体的にはどのような事業をおこなっているのでしょうか。島根氏は大きく分けた3つを私たちに紹介してくれました。
まず1つ目は、サービスECです。これは主にインターネットを使った活動で、例えば遊ぶ施設やプランをその場で予約できたり、検索することができる「asoview!」というサイトを展開しています。他にも気軽にお出かけできるイベント情報を配信したり、トリップ情報を紹介したりといま日本で1番のマーケットプレイスとして活動しています。常に需要と供給の間に立つことで双方にメリットがあるように事業に取り組んでいました。
2つ目は、マーケティングプロモーションです。アソビューは体験という情報を日本で一番持っているため、「コト消費」へと変化している世の中に、それらの情報を活用することで販促活動を行っています。例えばお茶を売るときに、陶芸教室と一緒に事業をすることで自分が作った器と一緒に、売りたいお茶を入れることで忘れない体験を届けることができます。このような陶芸教室といった体験情報を企業に提供することで事業を展開していました。
3つ目は地方創生です。地方創生を行う会社は主にPRやコンサルタントのみが多い中で、アソビューはそれらに追加して商品造成をすることができます。最近では、三重県の伊勢神宮に来る観光客をターゲットにして県をもっと盛り上げようとする取り組みを行っているとおっしゃっていました。
このような事業に取り組みながら、今までに無い遊び産業を消費者に提供し、心の充実を届けていることが分かりました。

② 島根氏のキャリアに対する考え方
-島根宏幸氏について-

今回お話していただいた島根氏は3歳の頃から水泳を始め、今でも現役で活動しているアスリートでありながら、グロービスで講師をし、そしてアソビューで人事を担当しています。自分がしたことによって、相手がやる気になったり楽しかったと思ってもらいたいと感じ、
常に”人の心を燃やしていく”という思いを持ち続けている方でした。そんな島根氏が考えるキャリアというものを、私たち学生に教示していただきました。

-目的について-

普段何気なく使っている言葉を、きちんと考えたことはあるでしょうか。目的について、私はゴールだと思っていました。しかし島根氏は「目的=目標+意味」だと考えていました。目標とはこうしたい、こうなりたいという自分が目指す姿ですが、実はそれに加えて、それをしたら何がいいのかという意味まで一緒に考えなければ目的とは言えないということです。そしてその意味は人それぞれ異なるのは当然ですが、評判や周りに左右されたものではなく、自分で考えた意味であるということが大切であるということでした。私自身、何かやりたいと思ったときに意味まで深く考えられていたかどうかを見直すきっかけになりました。

-チャンスについて-

2つ目のチャンスについて、島根氏は準備した者にのみ訪れることだとおっしゃっていました。キャリアの8割は偶然といわれていますが、その偶然がやってくるチャンスをつかむためには事前の準備が必要です。何を準備するのかをしっかりと明確にし、それを継続していくことが重要であると知ることができました。

-成長について-

成長とは「打席に立つ数×経験から学ぶ力」です。たくさん失敗する、つまり多くの打席に立つことで成長に繋がりますが、限られた時間の中で効率よく成長するためには1回の打席でどれだけのことを学べるかが鍵となります。経験を分析し、次に生かすことで私自身も効率よく成長していこうと思いました。

-後悔について-

人生の中で後悔したことがない人はおそらく少ないと思います。後悔には、やってする後悔とやらないでする後悔の2種類があります。ある調査では数日後に2つの後悔のどちらが多く残っているのかを調べると、どちらも同じ割合で違いは見られませんでした。しかし数ヶ月経つと、やらなかったことに対する後悔が8割しめるという結果を見せていただきました。つまり、今すぐに行動することが、キャリアを歩む上で不要な後悔を減らすことに繋がるということです。このように目的、チャンス、成長、後悔など、キャリア形成において大事なことを教えていただきました。島根氏自身はキャリアについて、後世に勇ましい人生を残せるようにしていきたいとおっしゃっていました。

③ 選択講義を終えて

今回、選択講義としてアソビュー様の本社にお伺いして、会社についてとキャリアについてのお話をしていただきました。その中で私が印象に残ったことは2つあります。1つ目は、実際に会社に行ってみたときに感じた明るい雰囲気です。”誰かのために”を常に考え、私たち消費者にワクワクを届けていることが訪れてすぐに感じられました。今回お話をしてくださった島根様も、常に笑顔で私たち学生に向き合ってくださり、会社のミッションを一人ひとりが理解して仕事を楽しんでいる印象を受けました。私たちミライシップも誰かのために動いてみたり、何事にも楽しんで挑戦していくことが大事だと感じました。
2つ目は余暇に対する考え方です。私は忙しい時期に休みができると適当に1日を過ごしてしまうことが良くあります。しかし、余暇時間を充実させることができれば、心にも余裕を持って次に繋げられると感じました。遊びを産業としている企業に出会えたことで、自分自身の余暇の過ごし方も大きく変化していくと思います。
アソビュー様、お話をしてくださった島根様、このような場を作って下さったミライシップの皆さん、本当にありがとうございました。

<執筆者プロフィール>

木村 光希(きむら みき)/法政大学 経営経済学部 1年生
1998年東京都調布市生まれ。ミライシップ12期生。自分にもっと自信を持ちたいと思いインターンに参加。ミライシップでは学生の声をまとめ、プログラム作りへの提案などを担当している。

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