キャリア=仕事のこと?
「キャリア(Career)」は「経歴」と訳されます。それでは「キャリア教育」とは何でしょうか?この言葉が日本で初めて出てきたのは1999年の文科省の活動から。このようにキャリア教育は注目されてから歴史があまり経ってません。
それではキャリア教育と聞いて、皆さんはどのようなことを学ぶと思いますか?多くの人が「仕事のこと学ぶ」と想像するのではないかと思います。でも、これは間違いです。実はキャリアには「仕事のキャリア(Work Career)」と「人生のキャリア(Life Career)」の2つがあるからです。
「仕事のキャリア」と「人生のキャリア」
「仕事のキャリア(Work Career)」とは皆さんがイメージし、大学でもよく教えられているもの。どのような仕事を選び、どういった組織で働き、どういった年収を得るのか。そしてその途中で転職をし、どういった仕事の経歴をつくっていくのかということも含まれます。しかし、これは自分のキャリアデザインをする上での一つの視点でしかありません。視点が一つだとキャリアデザインがバランスの欠いたものになります。例えるなら車輪が2つ必要な自転車を1つの車輪で漕いでいるような状況。しかも、バランスの悪い自転車に乗っていることには気づかず、あとで気づいた時には時が経ってしまっている。つまり、歳を取ってから気付いても後戻りが出来ない危険なキャリアデザインなのです。
それでは「人生のキャリア(Life Career)」とはどのようなものでしょうか?カンタンにまとめると「生涯の生き方」です。自分がどのようなコトを大事にしてどういった人生を歩みたいのか。そして恋愛して結婚して家族を持って、どういった余暇を過ごしたいのかなどなどなど。これはとても大事な視点です。でも、こうした人生のキャリアを多くの大学では教えてくれません。その理由にはこうしたことを大学で教える必要はないと考える大学が多いこと、そしてそもそもこうしたことを教えることが難しいというのがあるからです。
キャリアデザインには多様な人たちに会うことが大事。
キャリアは生き方に大きく影響するもの。だから多くの大学でキャリア教育が行われています。しかも、キャリア教育は実際に自分の人生に取り入れて効果がなければ意味がないもの。つまり、実践する教育であり、机の上で教科書から「理論」を学べばそれでOKというものではないのです。
近年、社会の変わるスピードが早まっています。そうした時代は「ドッグイヤー」と呼ばれ、仕事や価値観、世界や個人の生活が目まぐるしく変わっています。このような時代にキャリアを学ぶには時間が経ってからまとめられた理論などではなく、実際に行動している人から学ぶことがとても有効です。つまり、様々な人生を歩んでいる人たちに会って話しを聞くことが大事なのです。「なぜいまの仕事を選んだのか?」「その職種を選んだことは生活全般にプラスになっているのか?」「なぜ会社を3つも変わったのか?それは仕事のキャリアアップになってライフキャリアも豊かになったのか?」「なぜ選択的シングルマザーという生き方を選んだのか?」などなど。こうした多様な人たちに会ってリアルなケースをたくさん知ることが、個人のキャリアデザインにはとても重要なのです。
目標を設定する、いまいる場所で頑張る、偶然をつくるの3つ。
「あなたの夢はなんですか?」「将来はどういう仕事に就きたいですか?」。このような質問を皆さんはこれまでに何度もされてきたのではないでしょうか…?こうした問いは学生に将来へ向けた目標を設定させ、それを達成するためにいまをしっかりと歩ませることに有効です。しかし、夢や目標がない人がいるのも事実。しかも、こうした質問は仕事のキャリアデザインにだけでされがちで、人生も含めたキャリアデザインでは質問されません。
目標を設定することは大事です。しかし、もし目標が変わったらどうすれば良いのでしょうか?また、目標がない人はいまという時間をどう過ごせばよいのでしょうか…?
その答えのヒントは「いまいる場所で頑張ること」、そして「新しい目標や夢ができるような偶然の出会いを自分の力でつくること」です。皆さんはこの2つの考えにはあまり馴染みがないかもしれませんが、前者は起業や人生で成功した人がよく伝えるメッセージ。後者は「計画的偶発性理論(ジョン・D・クランボルツ:スタンフォード大学教授提唱)」に代表される新しいキャリアデザインの考えです。つまり、キャリアデザインするにはこの3つの存在を知ることがまずは大事なのです。
ミライシップの次世代型キャリア教育=たくさんの選択肢があることを知る。
ミライシップが考えるキャリア教育とは、「仕事のキャリア(Work Career)」と「人生のキャリア(Life Career)」の2つのキャリアを学び、自分のキャリアデザインの参考になるようなたくさんの人生の先輩たちに出会うこと。そして、人生の目標設定といまいる場所で頑張ること、そして偶然を自らつくるという行動力を身につけることです。このような多様な視点と行動力を大学1-2年生の時に経験できる。これが最も大切なのです。
ミライシップが開発したこれらのプログラムは今後のキャリア教育では必ずやスタンダードとなるもの。それをミライシップが誰よりも率先して実践する。だから”次世代型キャリア教育”なのです。こうした教育を受けた学生には強さと幅広さが身につくでしょう。そして目標に向けて逃げずに努力する力と、時代に合せて適応する力といった一見すると矛盾するようなしなやかさも身につきます。
「キャリアにはたくさんの選択肢がある」。それを皆さんは修了する頃に実感するでしょう。そして、その後は明るいミライへ向けたバランスの良いキャリアデザインをつくる旅に出ることでしょう。