コラム

学年別のインターンシッププログラムが必要である(コラム:野村尚克)

現在、インターンシップはたくさんの大学で実施されている。

文部科学省の調査によると約90%の大学で実施されており、単位認定を行うインターンシップは約89%にものぼる。

この数字はとても高いものである。

このことからは大学教育においてインターンシップは重要なものであると理解されていることがわかるが、体験した学年(学部生)を見ると、3年生が約40%、4年生が約29%と、圧倒的に3・4年生に集中している。これはなぜだろうか?

それはインターンシップが主に就職活動として行われていることにある。

しかし、大学の教育が4年間を通じて行われていることを考えれば、インターンシップも4年間を通じて行われることが望ましいだろう。

これを実施するためには、学年別のインターンシッププログラムを設計する必要があるが、なぜか実施している大学はほとんど見られない。

MiraiShipは低年次生向けのインターンシップからスタートしたが、大学1・2年生の学生が多数参加してきた。

そして、その後の彼ら彼女らの行動を追跡調査すつと、ほほ全ての学生が他のインターンシップへ進み、なかには複数回の体験を重ねる者もいた。

そのような行動を取った背景には様々な考えや目的があったが、一定の学習効果も見られた。

インターンシップが大学教育の一つとして拡がったいま、次に必要なのは学年別のインターンシップを設計し、インターンシップを通じた段階的な教育プログラムを提供することではないだろうか。


野村尚克/プログラム開発室 室長
ミライシップ プログラム開発室 室長
立教大学大学院修了、筑波大学大学院退学/北海道出身

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