コラム

自分を知るワーク「私の好きなもの」(コラム:森髙佑香)

6月に入り、梅雨も本格化してきましたね。

前回は「キャリア選択に役立つ大学1・2年生の過ごし方」というテーマで、大学1・2年生のうちから「自分はどうなりたい?」「自分にとって何が大切?」「どんなときに充実感・幸せを感じる?」といったモチベーションの源や働く目的・自分の軸を見つけることに時間を使いましょうとお伝えしました。

とはいえ、何からしたらいいんだろうと悩む方も多いかと思います。

そこで今回は、自分を知るワークをひとつご紹介します。

紙とペンさえあれば一人でもできるので、ぜひ、やってみてください。

■ワーク:私の好きなもの(所用時間:20分)

次の4つの分野の質問に答えていきましょう。

順番通りに答える必要はありません。思いついたところ、答えやすいところから、直感で答えていきましょう。

ポイントはただ質問に答えるだけでなく、「なぜ?」「どうして?」と自分に問いかけることで、深掘りをすることです。その際、頭で考えるだけではなく、実際に体験している自分を想像してそのときの感情に浸りながら、これの何が楽しいんだろう、どんなところが好きなんだろうと探求してみてください。

(A)趣味/娯楽について

①趣味は何ですか?それの何が好きですか?
例)海外旅行/知らない土地を歩いて新しい発見をすることや文化の違いを感じることで、刺激を受けること。

②好きなテレビ番組/映画/本/漫画はありますか?それの何が好きですか?
例)好きな漫画:ワンピース/仲間想いの船長ルフィに惹かれて集まった、能力、志ともに高い仲間たちが、個性を活かし協力しながら、修羅場をくぐり抜けて成長していくところ。

③何をして過ごしている時が一番好きですか?また、それはどうしてですか?
例)仲のいい友達と話しているとき/お互いのことを理解し合えていて、受け入れてもらえる。友達の頑張っている話に刺激や勇気をもらえるから。

(B)学習について

①何の教科が好きですか?それはどうしてですか?
例)マーケティング/人が購買に至るまでの心の動きを体系的に知れることが楽しいから。

②学校の外で学んでいることはありますか?その中でも楽しかったのは何ですか?
例) 心理学/アドラー心理学の考え方は自分を生きづらくしていたネガティブな考え方に気づき、自分を変えられたこと。

③いま気になっていて、学びたいと思っているものはありますか?それはどうしてですか?
例) 食品・栄養について/人生100年時代では80歳まで働く必要があると知り、そのために健康は非常に重要だと学んだから。

(C)活動について

①これまでやってきた部活動、インターンシップ、アルバイトなどで特に楽しかった活動は何ですか? その活動の何が好きでしたか?
例)高校の部活動/気の合う仲間たちと共通の目標に向かって努力をしたり、部室でくだらないことで盛り上がったりしていたこと。

②現在やっている活動で楽しい活動はありますか?その活動の何が好きですか?
例)ベンチャー企業での長期のインターンシップ/営業など初めての経験ができて、自分の成長を実感できるのが嬉しかった。

③もう二度としたくないと思った活動はありますか?それはどうしてですか?
例)大学1年生のときのカフェのアルバイト/職場の人間関係が悪く、入っても人がすぐ辞めてしまい、いつも忙しかったから。

(D)人物について

①尊敬している人はいますか?その人のどんなところを尊敬していますか?
例)母親/人の悪口や不満を一切言わず、いつも穏やかで優しいところ。

②憧れの人はいますか?その人のどんなところに憧れていますか?
例)バイト先の先輩/みんなに好かれ、年上年下関係なく、周りを巻き込んで物事を進める力があるところ。

③反面教師はいますか?その人のどんなところを真似したくないですか?
例)アルバイト先の社員/悪口を言ったり、傲慢で上から目線で指示をしてきたりするところ。

(E)振り返り

(1)〜(4)までの質問に答えてみて、自分について気づいたことがあれば自由にメモしましょう。


ワークをやってみて、どうでしたか。

身近な「自分の好き」という切り口で、自分を知ることへの楽しさを感じていただけたら嬉しいです。

そして、大事なのはワークをやったことで満足せず、今回の気づきをヒントに社会・会社・仕事について情報収拾をしてみることです。

インターネットで調べてみる、本を読む、人に話しを聞く。

動きやすい方法でいいので、どうすれば欲しい情報が手に入るか考えて、やってみてくださいね。


森髙 佑香(YUKA MORITAKA)/キャリアコンサルタント
TOiRO株式会社
青山学院大学国際政治経済学部卒業/福岡県出身

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