コラム

大学がコロナ禍で期待するインターンシップ(コラム:枝野友香)

インターンシップを実施している大学は9割 を超えている。

その理由には学生が社会と接点を持ち、社会人との交流を通じて業界・企業、自己理解を深めたり、就職活動時には学生ひとりひとりが自ら企業を選定し、納得感のある就業先を決定できることへの期待がある。

しかし、コロナ禍においてあらゆることがオンラインへ移行した。

インターンシップもそのひとつだ。

当初は、慣れないオンラインに戸惑い、対面のコミュニケーションを望んでいた学生も、いまはその利便さを感じ、自らオンラインを選択している学生も現れている。

移動がなく、時間やお金が効率的に使え、遠くの企業へのインターンシップにも参加できるなどが理由にあるからだ。

一方で、友人・先輩・後輩など人との直接的な交流頻度が減ったことも否定できない。

外に出ることで起こっていた他者との偶発的な関わりや気づきは減っている。

このように、学生時代にオンラインでのコミュニケーションを主とした学生は、就職活動時や社会に出た時に、どのようなコミュニケーション力を持っているのだろうか。

対面で実施してきた従来のインターンシップをオンラインに移行するだけでは、大学側が期待するインターンシップとは言い難い。

オンラインインターンシップでは、学生同士や社会人との交流、いわゆる横や斜めの繋がりを感じる機会をより緻密に設計し実施していく必要がある。


枝野 友香(YUKA EDANO)/キャリアディレクター
TOiRO株式会社
北九州市立大学文学部比較文化学科卒業/兵庫県出身

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